入居者が物件を選定する際のポイントは数多くありますが、必ず上位にランクインする要因として「設備」があります。
かつての日本は住宅供給が少なく「貸手市場」とも呼ばれましたが、近年では供給過多となっているエリアも出てきており、物件間の競争は益々熾烈なものとなっています。
競争力のある物件に共通しているのが設備の充実であるため、最新の設備や、人気のある設備を上手に活用していく必要があるでしょう。ここではその設備にフォーカスして紹介していきます。

好条件が揃わない物件は山ほどある

「駅が近くて、日当たりと風通しもよく、緑の多い公園やスーパーなどが近所にある物件」など、お部屋探しをする方のリクエストは留まることを知りません。
しかし、そういった好条件が全て揃った物件はそうはなく、むしろ好条件が揃わない物件の方が多いのではないでしょうか。それもそのはず、日当たりがよい物件は冬は暖かいのですが夏は暑いですし、人通りが多い場所なら利便性は望めますが、閑静な環境は望めません。緑の多い公園が近くにあるなら虫などがよく発生するでしょう。
つまり、「一つの不動産を取り巻く環境は長所と短所が組み合わさって構成される」ということです。そのため、自己の物件の条件を悲観的に捉える必要はありません。
また、一般に人気がないという条件がたまたま重なってしまったとしても、この減点を設備の充実でカバーすることができることを覚えておきましょう。
他にはない希少価値の高い設備が備わっているということは、入居者にその物件が選ばれる大きな理由になります。今も昔も設備の充実は、他の物件との差別化を図るための最もシンプルな方法といえるでしょう。

入居者に人気の設備紹介

それでは、実際に最近の入居者が支持する設備にはどういったものがあるのか、その一部をご紹介しましょう。

・忙しい方の強い味方「24時間ゴミだし可能ステーション」

仕事で忙しかったり、不規則な時間で働いていたりする方は、決められたタイミングでゴミを出せないことが多いものです。
そんな方々に人気なのが「24時間ゴミだし可能ステーション」です。ゴミが出せない入居者は生ごみをベランダにストックするなど、いやな臭い対策に面倒な思いをしています。この設備の導入で救われる方も多いはずです、カラスや猫のごみ漁りにも遭わずに済むメリットもあります。

・不在時にも安心「宅配BOX」

不在のときに限って宅配便が届いてしまうのはなぜでしょうか? いつも再配達の手配をしなくてはいけないことを、不便に思っている方も多いでしょう。
このストレスを解消してくれるのが「宅配BOX」です。家族や同居者のいない単身者にとっては非常に便利です。荷物を代わりに受け取ってくれるため、もう時間を気にする必要はありません。

・赤ちゃんにも優しい「床暖房」

冬場のフローリングは底冷えします。そこを赤ちゃんがハイハイしている姿をみると、風邪をひかないかちょっと心配になりませんか? そこに床暖房があれば、身体も気分もぽかぽかです。現在は、電気で暖めるタイプとガスで温めるタイプが主流になっており、イニシャルコストやランニングコストも以前よりはコストダウンしているため、導入しやすくなっています。

・女性の独り暮らしのマストアイテム「モニター付インターホン」

特に女性の独り暮らしでは、防犯機能がある物件は人気です。モニターが付いたインターホンが備わっていれれば、しつこいセールスなどもスルーできます。可愛い娘をもつ親御さんにとっても、このインターホンはマストアイテムになるでしょう。
初めて一人暮らしをするような入居者を見込むのであれば、ぜひこの設備を導入しましょう。

・下着を外干しできますか? 偉大な「浴室換気乾燥機」

浴室換気乾燥機が活躍するのは、浴室の乾燥時だけではありません。天気が悪く外に洗濯物を干せない日や、忙しくて夜にしか洗濯できない方、下着を外に干せない女性の方など、いろいろな方のお悩みを解決できます。最近の乾燥機はコンパクトでお値段も手ごろなのに性能が高いタイプがたくさん販売されています。ある意味どのような世帯にも支持される、注目の設備です。

この他にもまだまだ画期的な設備はあります。入居者に支持される設備は何か、その理由を含めてしっかり検討してみてはいかがでしょうか?