「投資」といって誰もが連想するものに「株式投資」があります。最近のニュースでは、アベノミクスの恩恵を受け、株式投資やFX投資で多額の利益を出した人の話が取り上げられていますが、そういった投資にはリスクはないのでしょうか?
また、投資の中には「不動産投資」というものもありますが、これは株式投資などと比べてどのような違いがあるのでしょうか? 以下でその違いを挙げながら検証してみたいと思います。

株式投資の真のリスクとは

株式投資におけるリスクとは、「値下がりリスク」、「流動性リスク」、「倒産リスク」の3つに分けることができます。
「値下がりリスク」というのは、読んで字の如く株価が下がるリスクをいいます。
株は時価によって取引されるため、いろいろな下落要因に応じて値下りをすることがよくあります。
「流動性リスク」というのは、株を現金に換金しにくい又はできないというリスクです。株は売却できなければ現金化はできません。銘柄によって取引が活発か否かといった違いがあり、取引が活発ではない銘柄では、売りたいタイミングで売れないというケースが存在します。
「倒産リスク」というのは、会社が倒産してしまうリスクです。会社が倒産すると、当然株式の価値はなくなります。
と、ここまでは当たり前といえば当たり前のことです。
しかし、投資を始めた約9割の方が資産を溶かし、相場から退場してしまうといわれる真の理由は、「欲に負けてしまう」からなのです。この欲に負けてしまう可能性こそが株式投資の「真のリスク」なのかもしれません。
ほとんどの場合、慣れてくると「この銘柄を買ったらどれだけ儲けるだろう」というメリットにばかりに気をとられ「もしも反対に相場が動けばどれくらい損をするのか」というデメリットに対しての考察は甘くなります。
また、株式投資には「信用取引」というものがあり、自己資金の3倍もの取引ができます。上手くいったときは利益も3倍になりますので、資金が少ないときに手を出してしまいたくなりますが、反対に株式が値を下げてしまえば損も3倍になります。
この損が元の資金を下回ると「追証」といって追加の資金を組み入れなければならず、それができなければ自動的に売却処分されてしまいます。
これだけで終わればよいのですが、上で説明した通り急激に株価が下落している局面では、売るに売れずに元本以上の含み損が発生し、それが負債となり返還する義務まで生じることもあるのです。
この信用取引とほぼ同じ仕組みが、FX取引でいう「証拠金取引」というもので、元本の20倍もの取引が可能であるため、その取扱金額の大きさに夢をみて参加する方も多くいらっしゃいます。ただ、なかには一瞬で全財産を失ってしまう方も多く、まさに、ハイリスク・ハイリターンであることを認識して頂きたいと思います。

不動産投資の最大のメリット 現物投資

続いて、不動産投資についてご紹介しましょう。
株式やFXによる投資との決定的な違いは。「現物投資である」という点です。
ここに、1,000万円の元本があるとします。株式投資やFX投資の場合は上で説明したとおり、一瞬にして全ての財産を失うリスクがあります。1,000万円の元本が全て失われれば手元に残るものは何もありません。
ですが不動産投資の場合、1,000万円で購入した投資物件の価値が800万円に落ちてしまっても、手元には現物である不動産そのものが残ることになります。
投資対象が土地であれば、家を建て住むこともできますし、それを貸し出し継続的な収益を上げることもできます。
確かに、株式投資等と比べ流動性には劣るため、換金の時期は遅くなる可能性はありますし、年間の利回りでも劣るかもしれません。
しかし決して無くすことがないという確実性が、不動産投資にはあります。

もし、比較的安全で安定した投資を望むなら、不動産投資はとても有効な投資方法であるのかもしれませんね。