いま若年層の間で不動産に投資する動きが広がっています。
かつては「退職者」が退職金や年金を運用する投資先として不動産を選ぶケースが主流でしたが、最新のトレンドは「サラリーマン大家」。すなわち、30代~40代で在職中に不動産を購入・運用する投資家が増加傾向にあるのです。
なぜ若年層は不動産に投資するのか
少し前までは、投資自体を敬遠する若者が少なくありませんでした。投資を行うのは資産家であり、資産家=お金持ちの多くは高齢者でした。
または投資=ギャンブルと見る向きも強く、投資家=怪しい職業というイメージも根強いものでした。しかし現在では、投資に関する認識は大きく変化し、投資=効率の良い収益モデル(起業よりも安全)と捉える若年層も少なくありません。さらに規制の緩和や、NISAなどの新制度、インターネットを利用した株取引、FXなど新たな仕組みが若い世代の投資を後押ししています。近年では若い女性の間でも投資に乗り出す動きが目立っており、OLや主婦などが趣味レベルで少額の「プチ投資」を行う事例も珍しくありません。そんな中にあって、数ある投資対象の中でも比較的リスクが小さく、毎月の安定した収益が見込める不動産が、格好の投資対象となっています。
つまり、投資の初心者にも手を出しやすい「ハードルの低さ」こそ、不動産の魅力です。
投資が人気を集める背景には社会不安も
若者の間で流行している投資傾向は、必ずしもポジティヴな要素ばかりに支えられているわけではありません。
例えば、年金を軸にした社会保険制度の将来に対する不安。若者の間で徐々に広がりを見せている収入格差。未婚率や離婚率の上昇、そしてシングルマザーの増加。
これらの不安や不満が、いわば安全策としての投資を若年層に強いている、という風に分析する専門家も少なくありません。収入が安定しないから、老後が不安だから、やむなく投資(お金)で自分の将来を守ろうとしているわけです。
日本での学校で広がりを見せる「投資教育」
しかし、日本国内の教育課程において、投資および資産運用に関する学習時間は、ほぼ皆無です。投資に詳しい教師もいなければ、教科書も存在しません。ですから、若者の多くは「独学」で、投資に関する知識、ノウハウを身につけています。ただ、情報源はインターネットの「ハウツーサイト」だったり、コンビニで売られている薄っぺらな(上辺だけの情報を解説する)「ハウツー本」だったりと、必ずしも上質な情報に触れているわけではありません。結果として、若者の多くは試行錯誤を繰り返す他なく、少なからず損益を計上しています。
「儲かる」、「不労所得」、「簡単」といったキャッチーな見出しが躍る書籍は、射幸心を煽るばかりで、資産運用に寄与するところがありません。
そこで当サイトは、若年層の方々にも分りやすく、「ローリスク」で「安定的」な、「節税」や「自己資金」を主眼に置いた投資法を解説しています。ときには「おじさんのお説教」めいたことも書きますが、投資に「堅実さ」を求める皆さんの一助となることを願って、「そんなに甘い話はないよ…」と抑制的にノウハウをお話します。
どうぞご容赦の上、ご拝読ください。