世間はなぜ若者の投資行動に冷ややかなのか

不動産投資が若年層の間で広がりを見せている現状においても、「若いのに投資なんて危ない!」と注意喚起する声は少なくありません。投資には「リスク」がつきものですから、その意見にも一理あります。「まだ若いくせにギャンブル的な生き方を選択するなんて…。元気なうちに汗水たらして働きなさい」というわけです。

 

ただ、投資とはギャンブルは似ているようで、全く別のもの。ギャンブルは「損」をすることを前提に、娯楽を買います。一方、投資は「利益」の確保を前提に、勉強したり労力を割いたりするもの。すなわち、

 

ギャンブル → お金で楽しみを買う

投資 → 努力の対価としてお金を得る

 

ということになります。
それぞれでお金の意味合いが、「目的」と「手段」で逆転していますよね。もちろん、中には「ギャンブルでお金儲け」をしようとする人もいますし、「投資を趣味(娯楽)として楽しむ」人もいます。しかしその目的を達成できるのは、よほどギャンブルの才能と幸運に恵まれた人か、一部の資産家だけ。つまりは例外的なケースです。

やはり投資の目的こそは収益の確保であり、ギャンブルのように娯楽と見なすのは、その本質を見誤っています。投資家によっては「楽してお金を稼ぎたい」というスタンスもあり得ますが、それはギャンブル的な要素(娯楽)とは微妙に意味合いが異なります。

以上の点を踏まえてさえいれば、若年層の投資に何の問題もないはずです。

 

 

ただしローンを利用する場合はデメリットも

それでも若年層が投資に乗り出す場合のデメリットを指摘するとすれば、「融資の受けにくさ」が挙げられます。金融機関の審査基準に「年収」や「勤続年数」、さらには「年齢」などが設けられているため、審査を通りづらい(ローンをなかなか利用できない)可能性が高いのです。特に若年層の起業・独立に対して、金融機関はシビアな判断を下します。
不動産経営=自営業=収入が不安定と見なされ、容易にはローンを組むことができません。

 

 

だからこそ「サラリーマン大家」

融資を受けやすくするポイントは「安定した収入」。
つまり、サラリーマンであれば格段に融資を受けやすくなります。若年層の間で「サラリーマン大家」が急増している理由は、ここになるわけですね。本業で安定した収入を得ながら、副業で不動産に投資する。不動産投資で十分な収益を確保したら、あるいはその見通しが立ったら、サラリーマンをリタイアして不動産を専業とする。
若年層におすすめの基本的なノウハウです。

 

 

意外に大切な「親の援助」

もう一つ、忘れてはならないのが「親の援助をどの程度受けられるか」ということ。
すなわち、

・親からどのくらいお金を借りられるか(親から「無利子のローン」を利用できるか)

・連帯保証人として親の名義を利用できるか

・緊急時に親から資金を融通してもらえるか

以上のようなポイントを考慮してみましょう。
親から資金を援助してもらうことができれば、ローンの利用額を抑え(あるいはローンを利用せずに)不動産を購入できます。または「連帯保証人」や万が一の場合の「備え」としても、親の資金力(収入)がポイントになります。

以上の点を踏まえて言えば、「親の援助は最高の保険」といっても過言ではないでしょう。