これから不動産投資を始める方には、いくつか注意していただきたいポイントがあります。今回は、「投資の初心者」が気をつけるべき3つのポイントについて見ていきましょう。

高齢で始めるなら自己資産で

不動産投資に年齢制限はありません。しかし、40~50代のサラリーマンならまだしも、退職した「高齢者」が融資を受けることは容易ではありません。金融機関からの融資を利用する場合、年齢に加えて年収、現在の資産状況、物件の価格など、いくつかの条件が審査の対象になります。

※そして、高齢者は年齢の面で不利な立場に置かれることになります

高齢で不動産投資を始める場合には、年金や退職金、貯蓄額など考慮して、あくまで「安全な物件」で「ローリスク&ロングターン」を狙うべきです。さらに言えば、全額自己資産で、ゆとりある資産運用を計画しなくてはなりません。融資=借り入れは収支を圧迫する要素となりますから、「年金暮らし」の高齢者にとってはいかにも荷が重い運用法です。

不測の事態に備えて貯蓄は一定額を確保しておく

高齢化が進む中にあって、日本では「元気な高齢者」が急増しています。しかし、健康面に全く不安のない高齢者はほんの一握り。万が一の場合に備えて、最低限の貯蓄は残しておきましょう。「全財産を不動産に投資する」ような行動はNGです。

具体的には、介護に必要な費用、病気になったときの治療費など、必ず10年単位で計算して確保しておいてください。諸経費を差し引いて毎月どれくらいの収支が見込めるのか、もし投資に失敗したとしても最低限度の生活を送れるのか…「最悪の場合」を想定して、それでもゆとりある投資計画を立案しましょう。あなたの死後に残されるご家族のこともお忘れなく…。

最低限の知識は必要です!オーナーに必要な積極性

不動産投資は「不労所得」といわれるほど、手間のかからない投資です。基本的には、物件の維持・管理、書類上の各種手続きなど、専門の業者に「丸投げ」できます。とはいえ、最低限の知識は「勉強」して、投資の成功率は少しでも向上させましょう。

高齢になると、理解力や判断力はどうしても低下します。若い頃のように、「一を聞いて十を知る」ことは難しいかもしれません。それでも、業者に軽く「ダメ出し」ができるくらいの知識は身につけたいところ。セールストークを鵜呑みにする単なる「出資者」ではなく、あくまで「投資家=プレイヤー」として、積極的に資産運用に関わっていきましょう。